また言葉に出して大きな目標を掲げて、精神的に高揚させてモチベーションを上げていくタイプでもない。真面目にコツコツと練習を積み重ね、課題をクリアーにして、ひとつひとつの階段を上っていくタイプ。
だから彼女が目標を言葉に発した時は、逆に精神的に追い込みそれだけの練習を強いる時(強いることが可能な時)か、もしくはそれだけの練習をしてきた、という自信の表れなんだろうと思う。
彼女が「ファイナルに出たい!」「ワールドに出たい!」と言えば、それだけの練習を積んで来ているということの表れである。
思い起こしてみると今季、ご自身の公式サイトのジャーナル内で中野さんはこんなことをおっしゃっている。
(スケートアメリカ)
試合が始まる前はまさか2位になれるとは思っていなかったので嬉しいというより正直びっくりでした。
(GPF)
ファイナルまでいくことができたのは本当にラッキーだったと思っています。
裏を返せば、今季私たちの想像以上に絶不調だったということがうかがえる。
昨季から今季にかけて、彼女が試合直後のインタビューで良く発した言葉 「今できることのすべてを出し切れた」「これが今私のできることのすべてです」
つまり不調・好調にかかわらず、結果はどうあれ、日々積み重ねてきた練習の成果を全力で出し切ることができた、ということだと思うんだけれど、
そんな彼女が、今季最後の試合だったユニバーシアードの戦いで、最後の最後に発した言葉が、
かなり悔しい
彼女が「悔しい」と語る時、その言葉の意味は深くて重い。なぜなら彼女は“負けず嫌い”だからだ。悔しさをバネにして頑張る人だからだ。
昨季のワールド終了直後から彼女が最も多く発した言葉が「感謝」という言葉だった。家族への感謝、コーチや振付師への感謝、そしてファンへの感謝。
しかし残念ながら今季、その感謝の想いを結果で残すことはできなかった。ユニバでは優勝はしたものの決して満足のいく演技ではなかったから。
このままでわ終われない、このままでは感謝の想いが伝わらない。その悔しさはきっと来季に繋がるはずだ。
長くなりそうなので、(まだ続くのか!)次のエントリー記事「中野友加里が語るオリンピック

【参考資料】
Figure Skating Yukari Nakano FS (Incomplete) - 24th Winter Universiade

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