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マンガ版「風の谷のナウシカ」を読むにあたっての心の整理

昨日図書館でマンガ版の「風の谷のナウシカ」(全七巻)を一挙に借りてきたので、今年の夏は特にどこへも出かける用事がないので、じっくりとマンガ版のナウシカでも読んでみようかと思う、、、(で今日一巻と二巻を読み終えた。)


マンガ版のナウシカを読むにあたって自分の中で心の整理というものをひとつ着けておきたい。


実はSINSEIは「積極的に宮崎アニメを観る」方ではない、いやむしろ「観ないように心がけてた」節がある。


何故ならSINSEIと宮崎アニメとの出会いは最悪だったからだ。。。


矛盾したことを言うけれど、SINSEIは幼少の頃、思いっきり宮崎アニメ(もしくは宮崎駿が何らかの形で携わったアニメ)を観て育った世代だ。(知らず知らずのうちに)


今、Wikipediaの「宮崎駿W」の項を見ているけれど、ざっと挙げただけで、
テレビアニメーション
1971年 ルパン三世 (TV第1シリーズ)(第4話以降のAプロ演出グループ名義)
1980年 ルパン三世 (TV第2シリーズ)
第145話「死の翼アルバトロス」(照樹務名義)
第155話「さらば愛しきルパンよ」(照樹務名義)

劇場用アニメーション映画
1969年 長靴をはいた猫(原画)
1969年 空飛ぶゆうれい船(原画)
1972年 パンダコパンダ(原案・脚本・場面設定・原画)

テレビアニメーション [編集]
1969年 ひみつのアッコちゃん(原画)
1972年 赤胴鈴之助(26、27、41話の絵コンテ)
1973年 侍ジャイアンツ(原画)
1973年 ジャングル黒べえ(キャラクター原案)
1974年 アルプスの少女ハイジ(場面設定・画面構成)
1975年 フランダースの犬(15話作画)
1976年 母を訪ねて三千里(場面設定・画面構成)
1977年 あらいぐまラスカル(原画)


これだけの宮崎アニメ(もしくは宮崎駿が何らかの形で携わったアニメ)をリアルタイムで観て育った世代だ。


だけれどもちろんその頃は「宮崎駿」なんて名前は知らなかった。


SINSEIが初めて「宮崎駿」という名前を知ったのが映画「ルパン三世 カリオストロの城」(1979年 監督 脚本)をテレビで放送した時だった。(ちなみにWikipediaによると、この映画は興行的には前作に及ばなかったが、「後のテレビ放映や上映会で人気を集めるようになり、」とあります。)


当時誰もが絶賛したこの映画、SINSEIには徹底的にダメだった。最悪だった。ルパンのことを「おじさま」と呼ばせるなんて、そんなの背徳のヒーロールパンじゃない!「ルパン三世」を滅茶苦茶にしやがった、と恨みさえした。


マンガ版「風の谷のナウシカ」の一巻と二巻を読み終えた今なら、宮崎駿がここで一足早い「ナウシカ」をやろうとしていたんだと何となくわかる。


マンガ版一巻の裏表紙に書かれている「バーナード・エヴスリンの『ギリシャ神話小辞典』(社会思想社刊教養文庫 小林稔訳)」のオデュッセウスとナウシカの物語をこのルパン三世を通して行おうとしていたんだ、ということが何となくわかる。


宮崎駿は「男の誇り(ダンディズム)」と「女の高貴性」を描く人だと思っているけれど、彼のそれとルパンのそれとでは決して相容れる物ではなかった。彼のやろうとしていたことは今なら良く分かるけれど、その題材に「ルパン三世」を選んだのは完全なるミスチョイスだった、、、と一人勝手に思ってます、、、``r(^^;)


だからのその後に続く「ナウシカ」をはじめとする宮崎アニメはことごとく一切観ていなかった。


SINSEIは決してアニメオタクではないけれど


(オタク的な性格をしているのは認めるけれど、元来一つの物に固執することができないので、そういう意味で一つの物に固執するオタクではない、という意味。むしろ「広く浅く」がSINSEIのモットーであり「専門家になるな、常に素人でいろ」というのがSINSEIの座右の銘でもあります)、


けれども先ほども述べたように思いっきり「テレビマンガ(アニメなんて言葉は当時無かった)」で育った世代だし、その時々によって「ヤマト」や「スリーナイン」や「ガンダム」などハマったアニメというのは存在する。


その頃SINSEIはちょうど「新世紀エヴァンゲリオン」というアニメにハマっていた。テレビやビデオや劇場で何度も何度もこの作品を観たし、いわゆる「エヴァ本」といわれる「謎解き本」も何冊も衝動買いした。


ハマればハマるほど「この監督(今は総監督) 庵野秀明とは何者ぞ?」と興味がわいてきた。


調べてみるとどうやら映画「風の谷のナウシカ」でクライマックスの巨神兵を描いた人物だとか?(ちなみに庵野秀明が2002年に漫画家の安野モヨコと結婚した時に宮崎駿が仲人を務めた。)


「風の谷のナウシカ」かぁ~、、、どうやら避けて通れないみたいだな、宮崎アニメ。。。(なんだそりゃ?)


その頃SINSEIと一緒にエヴァを観ていた友人がジブリファンでもあったことから一緒にビデオで映画「風の谷のナウシカ」を観ることとなった。


もう十年以上も前の話なので映画の内容についてはもうあんまり覚えていないけれど、観終わった率直な感想として「子供向けだなぁ~」ということだった。


もちろん宮崎アニメは一貫して子供たちにメッセージを送っているから「子供向け」なのは当たり前なのだけれど、なんというか大人でも観賞に耐えうるような、物語の表面には現れないち密な設定と世界観、そして重厚なテーマ、、、もあるにはあるんですが、、、なんかすごく薄っぺらい感じがした。


SINSEIは昔(高校生の頃)テレビアニメ版「ベルサイユのばら」にもハマったことがあるから、女性が男性のように戦士として戦うことに違和感は全くないけれど、ことさらヒロイックに祭り上げ崇高な人物として描かれたたナウシカという主人公にあまり共感できなかった。


映画版「風の谷のナウシカ」が勧善懲悪な物語とは言わないけれど、、、「懲悪」ではないけれど「勧善」だよなぁ~と、そんな感じかな?


ちなみに続けてその友達に誘われて「もののけ姫」も劇場で観たが、その印象を大きく覆ることは無かった。


あれから十年以上の時が過ぎた。十年という歳月はそれでも人をわずかにでも変化させるのかも知れない。


SINSEIは結婚して岡山に来て、初めてテレビで「となりのトトロ」という映画を観た。それから「千と千尋の神隠し」もテレビで観た。「耳をすませば」も「魔女の宅急便」もテレビで観た。


意外にもどれもこれも面白かった。(ただし、どうしても彼の描く家族という物が好きになれない。まぁこれは妬みみたいなものだからしょうがない。)


十年たってSINSEIも少しは大人になって丸くなったということなのか?(もういい歳だけれど、、、)


今頃になってあの頃の友人の言葉がよみがえる。「ナウシカはマンガ版の方が奥が深くて面白いよ。」


そうなのか?本当にそうなのか?当時多少の反発をもって聞き流していたその言葉が萌芽となって今沸々と芽生え始めてきている。


今ようやくマンガ版のナウシカを読み始める心の準備がSINSEIの中でできた。「今なら読める!」


なんでも聞くところによるとマンガ版は宮崎駿の直筆の絵らしい。(当然といえば当然だが、今となっては巨匠といわれる方の直筆の漫画絵というのはなんだかすごくありがたみがある。)


それはどういうことかというと、つまりこういうことらしい。


新約・腐海文書-はじめにLink
②映画版は制作に関わった人間が多すぎるため、宮崎哲学としての純度が原作に比べ落ちる事。
③映画はどうしても商業的にならざるを得ず、制作過程において様々な制約・妥協があったであろう事。


つまり、一人で書き上げた(あ、もちろんアシスタントとかはいたかもしれないですけれど)マンガ版の方がいろいろな制約のある映画版より、宮崎哲学としての純度が高い、、、ということだ。


そしてどんなキレイなコンピューターグラフィックよりも、どんなにち密なアニメーションよりも、作家が自らの手で書き上げた絵に、その筆の一本一本の線に作家の魂は宿り、それは読み手に作家の情念のように伝わってくるはずだ。


とりあえず2巻まで読み終えた。映画版はこの2巻までを目安としている。さぁこれからが新たなる物語への出発だ。楽しみである。


(以上 敬称略)


【ご協力いただいたサイト】
風の谷のナウシカ」のマンガverについて Link





— posted by SINSEI at 11:08 pm   commentComment [0]  pingTrackBack [0]

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