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映画「初恋」その2

いったいこの感覚は何なのだろうか?日本映画「初恋」を観てからなんだか体の中を「むずむず」とした感覚が襲い始める。いろいろなサイトやブログに行ってみたけれど、皆さん一様に「むずむず」するとおっしゃる。
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「純粋に物語として楽しみたい」という思いと「本当の話なの?」という疑問。
「いやいやネットで犯人探ししてもしょうがないじゃん?真実は永遠に謎なのだよ」という思いと「いやいや真実が知りたいんだ!」という思い。
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そんなわけであちこちのサイトに行ってみたわけだけれど、自分の備忘記録を兼ねて興味深かったサイトのリンク一覧。
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映画作品・映画人@2ch掲示板-【宮崎あおい】初恋1【小出恵介】(ネタバレあり・下ネタあり)Link
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読書三昧。|初恋 中原みすず
(コメント欄が興味深い、ご本人なのでしょうか?)
Link
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褐色のブルース―幻想の手記(アマゾンのサイト)Link
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Blueの読書日記 褐色のブルース/城 真琴
(コメント欄が興味深い)(「褐色のブルース」から「初恋」になったいきさつが書かれております)
Link
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+++ こんな一冊 +++初恋*中原みすず
(コメント欄が興味深い)(沈黙を破って「褐色」「初恋」を出版するいきさつが書かれております)
Link
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真犯人―「三億円事件」31年目の真実 風間 薫 (著)(アマゾンのサイト)Link
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Re: 真犯人「三億円事件」31年目の真実Link
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★月下精彩★esc.:真犯人-<三億円事件>31年目の真実 / 風間Link
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つながる読書空間:真犯人*風間 薫Link
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リキハウスLink
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中上健次W
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2ちゃんねる以外はネタバレ無しです。
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— posted by SINSEI at 09:16 pm   commentComment [7]  pingTrackBack [0]

この記事に対するコメント・トラックバック [7件]

UpOwner Comment SINSEI Website  2006/07/06@22:45:13

追記
小説の中の『ジャズ喫茶「B」』と思われる「ジャズ・ヴィレッジ」に60年代当時出入りされていた方のサイト。この方、中原みすず本人から「初恋」を献本されたらしい。
[link:angura.blogzine.jp/fugue/2006/06/post_adc9.html]『初恋』のこと[/link](小説の感想)
[link:angura.blogzine.jp/fugue/2006/06/post_5d3e.html]幻想の手記/映画『初恋』[/link](映画の感想・・・辛口)

2. 愛 — 2006/07/08@21:20:10

はじめまして。私は映画を観に行った時にパンフを求めました。いろんな作家の方の映画評が載っていましたが、この方の文章で、ここに書かれている不思議の九割がわかった気がしました。

「血はあたたかい」                 高山文彦
 私はこの映画の原作を、出版されてすぐに読んでいる。そして、読むよりも先に、原作者の中原みすずに会っている。二度会って、当時の話を聞いている。
 会いに行ったのは、彼女がのちに書く小説『初恋』のモチーフとなった三億円事件について話を聞くためではなく(私はそのような小説を企図しているとは知らなかった)、自分がこれから書こうとしている『エレクトラ』という中上健次の青春記の取材のためだ。中原みすずは、1960年代後半、中上健次と新宿のジャズ喫茶で交流があったのだ。
 映画に登場する若者たちは、名前こそちがえてあるが、全員が実在した。彼らのたまり場である新宿のジャズ喫茶も、もちろん実在した。ひとりひとりの実名も、ジャズ喫茶の実名もわかる。「みすず」という少女は、60年代後半、まだ十代の半ばを過ぎたばかりの年齢で、不良グループのリーダーである「リョウ」の実の妹であった。
 なぜこの兄妹が別れわかれになって暮らさなければならなかったのか、なぜこのジャズ喫茶でめぐりあうことになったのか、『エレクトラ』の連載をはじめた私には、よくわかっている。
 映画に登場する小説家志望の「タケシ」とは、中上健次のことである。のちに彼は、このジャズ喫茶を「大学」と呼び、新宿の街を「劇場」と呼ぶようになるのだが、みすずと出会い、リョウと出会ったころの上京してまもない彼は、生まれてはじめてまのあたりにする世界観のなかに飛びこみ、思う存分自己を解き放っていた。それはひたすらジャズを聴き、クスリをやり、かつあげをし、学生運動に首をつっこみ、そして詩や小説を書くということだった。
中原みすずに初めて会ったちょうどそのころ、これこそまさしく三億円事件の真実>というような本が出版されていた。彼女ではない著者による本には、彼女の幻想の手記の内容がふんだんに引用されていた。小説『初恋』が私の手もとに届いたのは、それからしばらくしてからだ。
たぶん中原みすずは、他人の手によって引き剥がされそうになった青春の絶対の記憶をわが手に奪還しようとして、『初恋』を書いたのだろう。ころころと移り変わる三億円事件の真犯人説のように、彼女の秘めやかな真実も他人の手の上でころがされ、それにとどめを刺すようにして『初恋』が生まれ、いま映画に行き着いたのだ。
 若い時期、人はみな不良であってほしいと映画を観ながら思った。実在した「リョウ」は荒々しい男だったが、「タケシ」は彼を実の兄のように慕った。自分の生い立ちの秘密を、上京してはじめて打ちあけた相手が、この「リョウ」なのである。彼は喫茶店を一軒一軒まわり、ウェイトレスからサンドイッチを調達し、ハムだけを抜き出して、「タケシ」とふたりで野良猫に分けあたえる。映画には描かれていないけれど、現実のみすずはふたりのその背中を見て、「不良とは優しさのことではないかしら」と太宰治の一節を思い浮かべ、涙をこぼす。傷口から流れ出る鮮血を見るようだ。血はあたたかい。
そのころの暴力には、孤独と優しさが寄り添っていたように感じられる。どこかみんな孤児で、告白されるまでもなく相手の傷のありかをわかっている。三億円をねらうふたりが、なぜ「リョウ」や「タケシ」には計画をけっして漏らさなかったのか?ひとりじめするためではない。あの三億円は、いまだに使われていないのだから。拝金主義や市場原理主義のいまの世の中から見ると、おとぎ話のような事件だ。十代のみすずはどんなに美しかっただろう。暴力と優しさが愛おしさと哀しみが抑制された映像のむこうから、音楽のように立ち上がってくる。

Owner Comment SINSEI Website  2006/07/09@00:38:33

愛さん、はじめまして。コメントありがとうございました。
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映画パンフレットの高山文彦氏の文章、長文にもかかわらず書き込みありがとうございました。なんだか、ほっとしたというか、あれ以来感じていたむずむずとした感覚に着地点を与えられた気がして落ち着きました。
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パンフレット、実は私も「買おうかなぁ〜」と一瞬思ったのですが買わなかったのです。それはなんだか「気恥ずかしかった」というかぁ〜、、、「この映画を感じ取るだけの感受性がまだ自分にも残っているんだぁ〜」ということに少し驚き、大人としての自分がそれを「気恥ずかしい」と感じてしまい、買うのを躊躇してしまったのです。あ〜買えばよかったなぁ〜。
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実はちょうど昨夜「褐色のブルース」を読み終えました。映画には描かれていない幾つかのエピソードが淡々とつづられ(そして時にその文章に「はっ!」としつつも)映画より以上に身近に「みすず」を感じることが出来ました。もちろん次は「初恋」を読むつもりです。
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でわでわ、本当にありがとうございました。

4. 愛 — 2006/07/09@03:06:56

さっそくのレス有難うございます。私は褐色のフルースは読んでいませんが「初恋」に書かれている事件後の
みすずの岸への想い。亮とみすずのエピソードに涙しました。
最後のこの部分・・・胸が痛くなりました。
『この本に登場するすべての愛すべき仲間たち・・決して戻ることのなかった貴方に心から 本書を捧げます』
 *振り返る その背のほそく 焼きついて 夏の星座           に 君の声聞く
                       
せつないですね〜。とても。

Owner Comment SINSEI Website  2006/07/09@18:51:06

愛さん、こんばんわ。
実は「初恋」は楽天で注文していたのですが、何故かキャンセルされてしまい(きっと在庫がなかったのでしょう。「ダ・ヴィンチ・コード」以来どうも楽天とは相性が悪いみたい、、、)「褐色のブルース」から読み始めた次第です。
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>みすずの岸への想い。亮とみすずのエピソードに涙しました。
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そうですね、この辺り映画ではやはり時間的な関係もあったのでしょうね。もちろんそれを補完するだけの想像力は持ち合わせているつもりでしたが、やはり文章でそれを目の当たりにするとグッと来るものがありますね。無口で無表情な「みすず」が人間味を増し、リアルにその存在を感じることの出来る瞬間だったと思います。
.
そしてこの方(中原みすず=城真琴)の文章、もの凄く淡々と語られるのに、時として「はっ!」とさせるほどスリリングな文章が目に飛び込んでくる。例えば「虚焦点」とか「青春という名の現在」とかとか、、、。
.
もし[link:chloebooks.jugem.jp/?eid=189]こちらのサイト(読書三昧。|初恋 中原みすず)[/link]でコメントされている「みすず」さんが中原みすずさんご本人ならばきっと次も何か書いてくれるはず、楽しみですね。(その時は「中原みすず」というペンネームではないかもしれませんが、その時それと果たして私は気づくだろうか?)
.
>*振り返る その背のほそく 焼きついて 夏の星座に 君の声聞く
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そういえば一昨日はちょうど七夕でしたね、織姫と彦星かぁ〜。「褐色のブルース」ではこんな短歌が最後に綴られております(「初恋」でも載っているのかな?)
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*泣く時も 泣きやむときも 海の青 つかめぬ風の 独りの回忌
「回忌」かぁ〜。やはりせつないですね。

Up6. 愛 — 2006/07/09@22:46:52

>もしこちらのサイト(読書三昧。|初恋 中原みすず)でコメントされている「みすず」さんが中原みすずさんご本人ならばきっと次も何か書いてくれるはず、楽しみですね。(その時は「中原みすず」というペンネームではないかもしれませんが、その時それと果たして私は気づくだろうか。
クリック先、読みました。本当にご本人でしょうか?なんか、パンフに書かれていることが、そのまま(笑)ですね。微妙な感じですが、どちらにしても
>その時それと果たして私は気づくだろうか。
に同感です(笑)

Owner Comment SINSEI Website  2006/07/09@23:14:36

そう!この一文「他人の手によって引き剥がされそうになった青春の絶対の記憶を、自分の手に奪還しょうとした思いが」がまったく一緒なんですよね〜。
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でもまさか、高山文彦氏がわざわざ偽名を使って書き込むわけはないし、コメントが書き込めまれた日付を見ると「2006/04/03」なんですよね。(完成披露試写会は調べてみたら4月11日でした)とすると事前に原稿を読むことが出来た関係者?の自作自演?なのかな?(笑)
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実はその問題になっている「真犯人―「三億円事件」31年目の真実 風間 薫 (著)」というのも図書館で探したらあったから借りて読んでみたのですよ(「褐色のブルース」の前に)。とうてい女性が書いたと思われないその下品な文章と、これでもかというくらいのまるで自分の知識をひけらかす様な引用の数々、そして作品中の「ミス九時」なる人物(おそらく中原みすずのことを指していると思われる)へのあからさまな嫉妬、そして自分対する極度の美化、、、そんなこんなで読むのに辟易しました。(最後の方は殆どナナメ読みでした)
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もし私が中原みすずだったら(三億円事件の実行犯だったら)自分がワープロに書き留めた物を盗用して(この「真犯人」では自費出版された「記憶のカルテ」と書いてはありますが、、、)あのような出版物を出されたら、きっとやはり、沈黙を破って、「青春の絶対の記憶を、自分の手に奪還」するために「初恋」を書いたでしょうね。(もちろんそれだけの文章力・表現力があればの話ですが、、、r(^^;)
.
>に同感です(笑)
もし愛さんの方で先に気づいたら教えてくださいね。(私はもともとそれほど読書家ではないもので、、、f(^^;)

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